ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

編集長・記者 宮崎信行 政治ジャーナリスト(元日本経済新聞記者)

「シールズの夏」から6年余、岡田克也、「日米安保条約で米軍が日本基地使う事前協議の国内手続法が無い」外相「運用で、閣議だし緊急時は首相だけ国民の関心が高いので国会にも報告する運用をしたい」


 平和安全法制の夏から6年ちょっと。32ある1人区での野党一本化路線はなし崩しになりそうで、自民党幹事長も先週福島県連で「構図が変わりそうだ」と立憲共産党というデマが使えないことに懸念を示したようです。

 岡田克也さんはきょう令和4年2022年4月13日(水)の衆議院外務委員会で質問に立ち、日米安全保障条約の「日本国の安全又は極東における国際の平和及び安全に対する脅威が生じたときはいつでも、いずれか一方の締約国の要請により協議する」との条文の国内手続き法がどこにもないのではないかと指摘しました。

 林芳正外相は「アメリカからの事前協議の諾否を考えるのは、閣議だが、緊急の場合は首相だけで諾否を決められる」「行政府に属することであり、国会の手続きはいならいが、国民にとっては重大な関心事だと思うので、国会に事後に報告することもある」などと答弁しました。事前協議とNSCの関係については部内での取り決めもないことを認めました。

 岡田さんは「大臣は極東という懐かしい言葉を使ったが、米軍の活動範囲は広がっている。米軍が日本の基地から外国に攻撃するために飛び立つこともあるだろう」「もう少し判断基準をはっきりしていないと米から事前協議を元円られたときに、政府も混乱するし、国民の理解も得られない」と語りました。

 岡田さんは1960年に、朝鮮有事のときに直接出撃できると密約した、藤山・マッカーサー口頭合意のため、外務省などが長年国内法制化できなかったのではないかと、最近思うようになったと推論を示しました。

 岡田さんは「国際条約の実施だから、国内手続きがいらないわけにはならない。武力攻撃事態・重要影響事態・存立危機事態の認定は閣議決定して、事後に国会に報告することになっているが、米軍からの事前協議の諾否は、国会においても、閣内においても、運用だけで手続きが決まるのはおかしい」と述べました。

 最後に「時間が来たので、次も質問します」と終えました。なお、45分間、林大臣が一人ですべての質問に答弁しました。

 ウクライナ憲法の緊急事態条項と開戦直前からずっと首都キーウのウクライナ国会が動いていることが感動を含めて衆議院憲法審査会で議論されています。但し、日本で日米安保の根幹の手続きが法律で定められていないのに、憲法に戒厳布告をする緊急事態条項の改憲案が発議できるのかという方向に飛び火するかもしれないし、しないかもしれません。

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