ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

編集長・記者 宮崎信行 政治ジャーナリスト(元日本経済新聞記者)

第219回臨時国会は閉幕、ゆうべの高市・吉村会談で高市さんは細川護熙・羽田孜の「1月政治改革→6月予算成立」の轍を踏まないよう、2026年2月20日過ぎの国勢調査第1次速報値発表後まで審議入り先送りを決定

 第219回臨時国会は延長せず、閉幕しました。が、政府税制改正大綱決定まで、野党である国民民主党公明党の幹部・中堅も本番モードで迎える異例のクリスマスとなりそうです。国民民主党にとってはサンタがくるボーナスステージとなっています。

衆議院委員会 きょう令和7年2025年12月17日(水)】
 伴野豊政治改革特別委員長は、維新の浦野靖人さんが月曜の打ち切り動議を撤回したと語りました。決算行政監視委では村岡敏英委員長が就任あいさつをしました。厚生労働委は、腎不全患者の総合対策を求める請願を採択しました。


衆議院本会議】
 「定数削減法案」(219衆法11号)の継続審議(閉会中審査)が決まりました。額賀福志郎議長の次第書きは次のような異例のものでした。「お諮りいたします。いまだ委員会に付託されていない議案につきまして、議院運営委員会から所管の委員会において閉会中審査をされたいとの申し出があります。議院運営委員会の申し出の通り加藤勝信くん他9名提出、衆議院議員の定数削減等に関する法律案は、政治改革に関する特別委員会において閉会中審査をするに賛成の諸君の起立を求めます。起立多数。よってその通り決まりました」となりました。

 橘幸信・衆議院法制局長が辞任しました。笠井真一法制次長が昇格しました。橘さんの論点整理でていねいに進行した憲法審査会ですが、8年間に改憲発議がなかったのは不思議な感じです。局長就任前は、JICAプロジェクトとしてベトナム国会の法令整備に主体的にかかわっていたそうで、退職後も、ベトナム国会の幹部からの期待が寄せられるのではないでしょうか。

参議院本会議】
 とくに閣法などは残っていませんが、参法の継続調査が決まりました。
 小林史武事務総長が辞任し、退出しました。伊藤文靖事務次長が空席を埋めました。議長は、次の事務総長に伊藤さんを選出しました。

【自維党首共同記者会見 ゆうべ2025年12月16日(火)】

 補正予算成立後に、高市早苗さんや官房長官らが日本維新の会衆議院側控え室を訪問して、吉村洋文さん、藤田文武さんらと会談しました。この後、自民党の仕切りで記者会見がありました。

 高市さんは「今日は日本維新の会の吉村代表も大阪から出てこられました」「そして定数削減についてでございますがまずは衆議院選挙制度に関する協議会、当然国勢調査結果を踏まえつつ自民、維新が協力をして、確実に成案をすることを目指すということで合意をしました」と語りました。

 ここで大事なのは国勢調査の結果を踏まえてです。先々月10月1日の国勢調査は、来年2026年2月20日(金)から27日(金)のいずれかに、官報に「第1次速報値」が載ります。そこで格差2倍ならば、2027年2月に、内閣府の区割り審査会が必ず新区割りを国会に報告。総務省公職選挙法改正案を作成し、成立の1ヶ月後に法施行されます。これは平成6年政治改革4法でできました。このもともとの法律は、1994年、細川護熙首相(日本新党代表)を小沢一郎新生党代表幹事がけしかけて、当初予算案より先行させて議論させました。この煽りで、4月を過ぎても予算案が成立しておらず、羽田孜内閣が予算を成立させただけで2ヶ月で倒閣されることになりました。無所属の当選1回生として高市早苗さんは、それをよく見ていたはずです。細川さんの轍を踏まないよう、まず予算案を審議入りさせ、どんなに早くても2月20日以降、おそらく4月以降にまで法案審議入りを遅らせる考えだと思います。

 慧眼です。当時を知る誰もが高市さんの判断を支持するでしょう。但し、新区割りでの解散総選挙は2027年2月の勧告、3月の改正公選法成立、4月の施行となり、そこまで待つと高市総裁の任期が半年を切ります。解散のフリーハンドとしては、先輩総務大臣のスガ首相が解散も総裁選再出馬もできなかった轍を踏まないよう、先送りを優先することになりと考えます。


 私はこの記事の最後に、どの新聞も書いていない、非常に重要な視点を示しました。

[写真]細川護熙さんが作成した絵画の個展で映写された細川さん自身の動画、3年前の2022年9月、都内で、宮崎信行撮影。

●あすは衆議院法務委員会、農林水産委員会参議院農林水産委員会の閉会中審査。法務は「家族の氏」に関する集中審議で、先週金曜日の決定が先送りされた第6次男児共同参画基本5カ年計画の素案について、内閣府副大臣の津島淳さんが呼ばれています。衆参農林水産委は、例年この時期に行っている畜産物価格の安定に関する決議がなされます。