ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

編集長・記者 宮崎信行 政治ジャーナリスト(元日本経済新聞記者)

“デモクラシーの担い手”


(写真は紀伊民報

 東京でパソコンをカチカチやっていたら、こんな記事を見つけました。
 紀伊民報のこの記事が、今回の選挙戦とその背景を分かりやすくまとめていると考えます。

紀伊民報印南町長に玄素氏 「若さ」前面に勝利

http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=141168紀伊民報
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080225-00000001-agara-l30(Yahooニュース)

 前町長の辞任に伴う印南町町長選挙が24日投開票され、玄素彰人氏(34)=無所属=が森尾正稔氏(67)=無所属=を116票差で破って当選した。現職では全国最年少の首長となる。当日有権者数は7678人、投票率は87・67%で前回(2005年)を2・69ポイント下回った。

印南町長選開票結果
確定
当 3,394 玄素 彰人 34 無新 (1)

   3,278 森尾 正稔 67 無新  

▽有効6,672 ▽無効59 丸数字は当選回数(敬称略)


 玄素氏は町政刷新を旗印に、基盤整備の遅れた情報化社会への対応、育児環境改善や働き場所の確保などの人口増加策、財源確保のための町財政改革を訴えた。また若さを前面に出して各地区でミニ集会を開く草の根運動を展開。質問に対して具体的な施策を打ち出し行政手腕をアピール、住民の支持を広げた。森尾氏は前町長の支持基盤を引き継ぐ組織戦を進め、農林漁業の振興などを訴えたが及ばなかった。

「地デジ対応に期待」 仁坂知事

 印南町長選挙で元町議の玄素彰人氏(34)が初当選したことを受け、仁坂吉伸知事は25日、玄素氏が公約で地上デジタル放送の整備促進を掲げていたことから「計画の空白地になっていた地域で、地デジ対応に期待したい」と述べた。

 総務省が昨秋に公表した「地上デジタルTV放送市町村別ロードマップ」によると、2011年のデジタル放送の切り替え時に県内の地デジカバー率は全国最低の96・1%になる見通し。印南町では1000世帯を超える難視世帯が発生する可能性があるとされている。

活気ある町政を

 解説 

「改革」を訴える若手元町議と、前町長の跡を継ぐ前教育長の激しい選挙戦。「沈滞する町をどうにかしたい、してほしい」という住民の思いが、全国最年少の首長という若いリーダーを誕生させた。

 取材を通じて住民から聞いたのは「町に活気がない」という嘆き。印南町は過去、自主財政再建団体に陥った苦い経験から節約財政に努め、財政の優良さは県内の自治体でも上位になった。そのつつましさの半面、町の衰退も進んでいる。

 人口は2005年までの5年間で600人減った。若者は減り、町立の2つの幼稚園と、4つの保育園はいずれも定員を大きく割り込んでいる。高速道路の延長で、国道42号の交通量が減り、閉めた店もある。

 町の補助金で運営していた町最大のイベント「しょくの祭典」は打ち切られ、交流人口がなくなったという。情報網の整備の遅れに不安も募る。「町がマスコミに取り上げられることもなくなった。陸の孤島だ」という悲痛な声も聞いた。

 住民の改革への期待は大きい。これまで築いてきた健全財政を崩すことなく、町を浮上させるという難題に取り組まねばならない。玄素彰人氏は合併について、当面は単独との考えを示している。予算項目の見直しなどで、地上デジタル放送の対応や保育施策、企業誘致などに取り組むと公約している。ぜひ、実現してもらいたい。

 町内では積極的な地域づくりが評価され、農林水産省などから表彰される地域もあり、人を呼ぶ催しをしようと動きだしている住民もいる。まちおこしに向け、こうした住民の意欲を引き出すような活気ある町政を期待したい。

最終更新:2月25日17時1分

紀伊民報 

 ◇

 今思うと、紀伊民報編集部の湯川優史記者、みなべ支局の横出祥子記者が精力的に取材する姿をよく見かけました。こまめに候補者、選対だけでなく、町民と懇談していました。

 「事件は現場で起きている」でしたっけ?

 こういうジャーナリストの存在を知るとホッとするし、僕も若返って両記者の姿を見ならわないといけないな、と感じます。

 日本の新聞は自由民権運動の政党機関紙が発祥です。
 新聞がなければ、帝国議会・国会も存在しなかった。

 今もむかしも、新聞が“デモクラシーの担い手”であることは言うまでもありません。