ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

編集長・記者 宮崎信行 政治ジャーナリスト(元日本経済新聞記者)

参議院側の「消化試合」阻止へ、立憲、きょうあすの本会議採決遅延、年度内成立確定なら審議必要なし、裏金追及継続に自信


[写真]趣旨弁明のために登壇した山井和則・予算委筆頭理事、きょう2024年3月1日の衆議院インターネット審議中継からスクリーンショット

 立憲民主党は「裏金国会」として国税庁次長の画期的な答弁を引き出し続けるなど令和6年度予算案審議を過去に例がないほど安定した世論のもとリードし続けてきました。最終局面となりました。日本国憲法60条は、「予算30日ルール」を設けています。このため、参議院予算委員会は2月2日(金)に趣旨説明を受けてから、開かれていません。仮に年度内成立が確定すると、法令上は公聴会だけ開けば、採決してもいいことになります。このため「消化試合」を避けるため、野党・立憲民主党衆議院側が奮闘していることになります。参議院立憲は破壊力が強いのですが、きょねんは中盤か「高市早苗総務大臣の一級品の行政文書」の追及を始めつつ終盤で失速したため、「裏金国会」を続けたい政治判断です。

衆議院本会議 第1ラウンド 令和6年2024年3月1日(金)】
 「予算委員長小野寺五典君解任決議案」が緊急上程され、山井和則さんが趣旨弁明しました。山井さんは「裏金議員」を一人ひとり読み上げ、説明しました。演説は手元の計算で、2時間58分ほどになり新記録となりました。
 この後の討論では、自民党橋本岳理事が「1月29日の集中審議、政治資金問題等も審議時間に含めるべきだ」としました。
 午後4時36分ごろから採決。全く別の動きで、れいわ新選組の大石あきこさんが牛歩戦術額賀福志郎議長は「1分以内に制限します」としました。平和安全法制国会以降、「制限動議」は議長本人が出せるという解釈になっています。その後、投票箱閉鎖と集計を参事に命じました。ここで、大石さんが登壇したため、降段命令を出しました。記名投票表決の牛歩戦術での降段命令は初めての可能性もあります。
 採決の結果は、投票総数447、賛成115、反対332の反対多数で否決されました。
 議長は午後4時59分ごろに暫時休憩を宣言しました。
 裏金議員は国会議事録に名前を残されたので、その玄孫が会社に就職しようとしたらAI自動スコアではじかれたり、お店を始めたら「納入したビールの代金は売掛金でなく今すぐ現金で払ってください」と言われたりするかもしれません。人は死んでも金と国は死にません。

【衆・予算委員会
 本会議が絶妙な時間で休憩となりました。
 そして、午後5時半に開会しました。きょうの審議は7時間コースなので、きょう中に入りきりません。
 「令和6年度予算案」は19日目。
 きょうは集中審議4本目「内外の諸課題」3時間と締めくくり質疑2時間の合計5時間コース。本会議の暫時休憩が午後4時59分だったので、ちょうどきょうの本会議に上程できない時間になります。自民党の割り当ては5時間のうちわずか15分間なので、自ら打ち切って時短をすることはできません。
 なお「集中審議」としては異例ですがNHK国会中継として放送していないようです。

【衆・財務金融委員会 第1ラウンド】
 午後5時21分ごろに開会し、津島淳委員長が「次回は明日3月2日(土)の午前0時20分に開会する」と宣言。そのうえで、散会ではなく、暫時休憩を宣言して、いったん閉じました。議題は「所得税法改正案」(213閣法1号)。

【衆・総務委員会 第1ラウンド】
 休憩となっています。議題は「地方税法改正案」(213閣法2号)と「地方交付税法改正案」(213閣法3号)。「3号」は採決されれば、立憲も賛成する方向。

【衆・議院運営委員会 第1ラウンド】
 再開後に、午後11時50分より以前には、あす3月2日の本会議の設定と衆議院公報を掲載しなければ、あすの本会議は絶対に開けない決まりとなっています。理事会を開かずに、議院運営委員長が設定することもできます。山口俊一委員長に関する決議案が立憲民主党から提出されることも予想されます。

【衆・政治倫理審査会
 西村康稔さん、松野博一さん、塩谷立さん、高木毅さんの「安倍派パーティーキックバック不記載裏金問題」。
 西村さんは比較的理論的に説明し、自身は事務局長として派閥でお金を集めることよりも、個人後援会で集めて後輩の面倒を見ることを優先したと語りました。
 松野さんは、事務総長を務めた時期に、お金の決済や政治団体の監督をしたことがないと強調しました。これも事実かもしれません。枝野幸男さんから同じ日に別々のホテルで、個人後援会と裏金から支出がある理由を問われる場面もありました。
 30年前「CP研究会・比較政治制度研究会」のメンバーだった塩谷立さんは「熱病」とも揶揄された政治改革時代を振り返り、忸怩たる思いを見せました。
 前日、簗瀬進昭和音楽大学前学長は「モーツアルト憲法」の最終講義で川崎キャンパスを去りました。岡田克也さんは野党幹事長として朝8時半から国対部屋で臨時執行役員会、本会議で堂々巡りで賛成票を投じるなどひょうひょうとしていました。
 
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