
麻生太郎副総理・財務大臣が組み、第186通常国会に提出している「平成25年度(2013年度)(第1次)補正予算(案)」のなかに、麻生首相時代から始まった「県庁渡し切りの基金事業」が多く含まれていることが分かりました。
基金は単年度の執行チェックが国会・県会ともしにくくなり、剰余金を国庫に返納させる法律もなく、ここ6年間の財政悪化の原因となっています。
2014年1月28日(火)の松野頼久・衆議院議員の代表質問での指摘を受け、予算書を精査したところ浮かび上がりました。
このうち、厚生労働省の
「緊急雇用創出事業臨時特例交付金」
には、一般会計から「1020億0000万0000円」 が補正されています。当初予算では計上されていませんでした。
[画像]平成25年度一般会計補正予算書(第1号)の紙306ページをスクリーンショット、赤字は筆者加筆。
この緊急雇用事業基金について、厚生労働省ホームページは、次のように説明しています。
[厚労省ホームページから引用はじめ]
「地域の雇用失業情勢が厳しい中で、離職した失業者等の雇用機会を創出するため、各都道府県に基金を造成し、各都道府県及び市区町村において、地域の実情や創意工夫に基づき、雇用の受け皿を創り出す事業を行っています」
「離職を余儀なくされた失業者等の一時的な雇用・就業機会を創ります。」
[引用おわり]
と書いてあります。
安倍首相は「好循環実現国会」を訴えており、この補正は「消費税増税による腰折れの緩和」のためにつくっています。
しかし、国民一人あたり1000円を負担して、都道府県庁に、「失業者の一時的な雇用を創る」必要が現下の経済・雇用情勢で必要でしょうか。まったくありません。むしろ、少しでも短いブランクで、無期雇用のシゴトをあっせんするのが、本人のため、県経済のため。ですから、厚労省・財務省などの「経済対策」の説明はまったくの詭弁に過ぎないと考えられます。
この緊急雇用創出事業臨時特例交付金の「平成25年度一般会計予算(補正第1号)」での掲載場所は、紙で306ページ。
予算コードは、「12-048-06085―2865-16」。
予算コードの読み方は、「厚生労働省(12)主管で「048項」が所管する雇用労災対策費(06)で失業対策費(085)で歳入は赤字・建設国債非対象(2)であり、経済性質はその他(86)の補助費・委託費(5)」という意味合いになります。
松野さんの代表質問によると、この補正には、「49基金、1・2兆円を超す積み増し」が入っているそうです。松野さんは「緊急性のない基金事業を星恵代さんに入れることは国民の目を欺くものだ」と批判しました。
この基金は、麻生首相がリーマンショック後に最初に組んだ平成20年度第2次補正予算、いわゆる「定額給付金補正」から入っていたようです。この予算は、参議院で憲政史上初めて野党民主党(参院第1会派)の修正案が可決され、両院協議会の結果、衆議院(第1党は自民党)の議決通り政府案が成立しています。
さらに麻生首相は2009年4月に11・5兆円という莫大な補正予算を組み、当時の民主党国会対策委員長(除籍)は「パクリピンハネ4段ロケット」と激しく批判しました。私は、中国国民党が大陸から台湾に下野する前に、故宮博物院の財宝を台湾に疎開させていた歴史的事実をもとに、「お前は蒋介石か」と批判しましたが、少したとえが伝わりづらかったようで、浸透しませんでした。
現在の厚生労働省事務次官は、内閣府時代に安心こども基金の積み増しに補正予算で奔走したと国会で答弁していましたが、有能な官僚の日常業務としてはやむを得ないのかもしれません。麻生財務相が官僚をグリップできていない可能性が高まりました。
金曜日にも、審議が始まる見落としですので、しっかりと歳出をたたいてほしいところです。
[当ブログ内の関連する過去のエントリーから引用はじめ]
お前は蒋介石か! 自民党が46基金(4・3兆円)を疎開させる

[写真]自民党本部(上)と総裁の麻生
「故宮」という名の博物館は台北と北京の両方にありますが、中国・清朝までの紫禁城の文化遺産の多くは台北の故宮博物館(故宮博物院)にあります。
敗色濃厚となった蒋介石率いる中国国民党が、中国共産党の手に渡る前に、船に乗せて、台湾島(台湾)に疎開させたからです。
そして、現在に至る。
どうやら自民党が蒋介石状態になりました。
政府自民党が提出し、連休明け5月7日に衆院予算委員会で基本的質疑が始まる「2009年度第1次補正予算案」が「自民党・蒋介石状態ネコババ疎開予算」であることが判明しました。
衆院予算委の細野豪志委員の質問主意書に対し、自民党政府は1日の閣議で「46種類の基金をつくり、総額4兆3000億円を疎開させる」との趣旨を認めた内容の答弁書を18閣僚のサイン(花押)入りで決定しました。
細野豪志さんの質問主意書と自民党政府の答弁書のやりとりは下のホームページにいずれ載ると思います。衆議院事務局さん、早く作業してくださいね(^_^)v
http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/171334.htm
これとは別に、衆院予算委の枝野幸男理事(民主党)は政府から資料を取り寄せました。この資料を当ブログは独自のルートで入手しましたので、お知らせします。
ここで紹介するのは一般会計です。
雇用保険を受給できない人に職業訓練をする「緊急人材育成支援事業」などを名目に7000億円の基金を造成。
「介護職員の処遇を改善する」という美名の下に3975億円の基金をこしらえました。
「都道府県が2次医療圏単位を基本として各地域の実情を踏まえて作成する地域医療再生計画について有識者による協議会の審査・承認の上で行われる事業」という“霞をつかむような儲け話”に3000億円の基金をつくります。
「非正規労働者、中高年齢者の一時的な雇用・就業機会をつくる雇用の受け皿を
つくる都道府県の創設した基金の積み増しのための基金に3000億円。
介護職員が研修で職場を離れる時の代替職員の雇用に3000億円。
こういった巨額の基金に自民党の影響力を忍ばせます。基金ですから複数年度にわたって使えます。
3000億円以上はすべて厚労省の事業。同省はハコモノを造るのではなく、現金給付が多いので、巨額になる傾向は以前からあります。
農水省は「農地集積加速化事業」と銘打って小規模農家・高齢農家が担い手に農地を任せる交付金として2979億円の基金をつくります。しかし、農水省は健康商法のように猫の目のように、少しずつ違う表現でいろいろな交付金(補助金)を考えつくもんです。
これにより2009年度第1次補正予算案が、経済対策ではなく、自民党議員の政権転落&失業後の雇用対策であることが明白になりました。
自民党、民主党双方の支持者から巻き上げた税金で基金を4兆3000億円つくり、複数年度で使いますから、仮に民主党に政権をとられても、当面の生活はできるわけです。
自治体や天下り団体にも基金を絡めますから、その疎開先の「故宮」に行けば、年間2000万円程度の生活費は確保できるでしょう。
[引用おわり]
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